科名:クスノキ科
エッセンシャルオイルの抽出部位:樹皮
エッセンシャルオイルの特性成分:シンナム・アルデヒド、シンナミル・アセテート、オイゲノールなど
日本語では肉桂(ニッケイ)とも呼ばれるシナモンは、中国、インド、スリランカを原産とする植物ですが、今日ではマダガスカル、アンティル諸島、マレーシアなどでも栽培が行われています。
さまざまなシナモン(Cinnamomum)属の樹皮から、シナモンスティックなどの香辛料として用いられるものやエッセンシャルオイルが得られます。味も香りも上品で繊細なのは"Cannelle de Ceylan(セイロンシナモン)"と呼ばれるCinnamomum verum(Cinnamomum zeylanicum)です。
注意が必要なのはCinnamomum verumとCinnamomum cassiaの混同です。古代エジプトやギリシャの昔からしばしば混同されてきました。『マテリア・メディカDe Materia Medica』の著者ペダニウス・ディオスコリデスや古代ローマ最大の医学者と言われるガレノスもこの2つを同一の植物と見なしていました。
質のよいCinnamomum verumはスパイシーな中に甘さがあり、マイルドで上品な香りがします。これはスパイスでもエッセンシャルオイルでも同様です。
エッセンシャルオイルは特に不正が少なくありません。Cinnamomum cassiaがCinnamomum verumとして販売されていたり、葉のエッセンシャルオイルで薄められていたりすることもあります。
アロマテラピーにご使用になられる場合には、書籍やサイト等をご覧になり、ご自身の責任と管理の下に行ってください。
※植物およびその抽出物(精油)の一般的な性質を紹介するものであり、製品の効果効能を示したものではありません。