日が徐々に短くなってきました。夕暮れに香る金木犀は秋の深まりを感じさせます。いい香りです。花を見るより先に香りで気づきます。
金木犀で香りをつけた中国のワインで、楊貴妃が好んでいたという“桂花陳酒”や“桂花茶”は日本でもよく知られています。
香りの成分は、γ-デカラクトン、リナロール、リナロールオキシド、β-イオノン、α-イオノンなど。γ-デカラクトンはモモやアンズなどのフレーバーとして知られるフルーティな香りの成分ですが、揮発性が低いので、遠くまで香るβ-イオノンではないかと言われています。
庭木としてよく見かける金木犀ですが、この濃厚で甘い香りはトイレの浄化システムがなかった時代、そのにおいをマスキングするために手洗いの脇に植えられていたそうです。そう言えば、おばあちゃんの家でもそうでした。今頃になって思い出しました!
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