Herba HELVETICA

私たちは常に品質と安全性を追求しています。

Aromatherapy is a science; for your well-being and safety.

エルバ・エルヴェティカ日本総代理店 有限会社日本エステル社

 042-502-8877(月〜金/11:00-15:00)

 メールでのお問い合わせはこちら

 · 

世界の研究者が注目するクラリセージの成分

クラリセージSalvia sclareaは、セージSalvia officinalisのようにケトン類の毒性を持たず、安全に使えることから女性のための精油と言われ、伝統的に生理にまつわる様々なトラブルに用いられています。

 

クラリセージに含まれるスクラレオール(ジテルペノール類)という成分が女性ホルモンのエストロゲンの構造に似ているという理由で、いわゆる「女性ホルモン様作用」があると長年にわたって認識されてきたからです。

 

アロマテラピーでは、月経痛といえば“クラリセージ”というくらいメジャーな作用として知られ、実際にクラリセージを配合したブレンドが月経痛を緩和したという研究も報告されています1) 2)

 

 一方で、女性ホルモンは乳がんに悪影響を与える場合もあることから、「女性ホルモン様作用」があると認識されているクラリセージも、乳がんなどの患者さんには禁忌(使用してはならない精油)とされています。

 

 ところが、スクラレオールがエストロゲン様作用を示唆するという研究はなく、最近の研究によれば、スクラレオールの構造はエストロゲン様作用を発現する条件を満たしていないと言われています3) 4)。しかも、スクラレオールが乳がんの患者さんに禁忌どころか、抗ガン作用が示唆されるという研究5)もあります。

 

 もし、こうした研究が示唆するようにクラリセージには「女性ホルモン様作用」がないとするならば、クラリセージの月経痛を緩和する作用はどういった成分が影響していると考えられるでしょうか?

 

 クラリセージの主な成分組成は、リナリルアセテート、リナロール、ゲルマクレンD、β-カリオフィレン、スクラレオールなどです。月経痛の緩和には、抗けいれん作用のあるリナリルアセテートや鎮痛作用のあるβ-カリオフィレンなどが有力な候補ではないかと思われます。また、こうした特定の成分ではなく、クラリセージの香りそのものに、疼痛緩和作用がある脳内のセロトニンの分泌を刺激する効果があるとする研究6)7)も出ています。

 

スクラレオールに女性ホルモン様作用はなく、したがって、乳がんを促進させる作用などがないとしたら、クラリセージの禁忌はなくなり、誰もがその作用の恩恵を安全に享受できるようになります。しかし、現段階では仮説に過ぎず、今後の更なる研究が待たれるところです。

 

Reference:

1) Sun-Hee Han, Myung-Haeng Hur, Jane Buckle, Jeeyae Choi, and Myeong Soo Lee  (2006) “Effect of aromatherapy on symptoms of dysmenorrhea in college students: A randomized placebo-controlled clinical trial.” The Journal of Alternative and Complementary Medicine 12(6): 535-41.

 

2) Ming‐Chiu Ou, Tsung‐Fu Hsu, Andrew C. Lai, Yu‐Ting Lin, Chia‐Ching Lin (2012)  “Pain relief assessment by aromatic essential oil massage on outpatients with primary dysmenorrhea: a randomized, double-blind clinical trial. “ THE JOURNAL OF Obstetrics and Gynaecology Research 38(5): 817-22.

 

3) Robert M. Blair, Hong Fang, William S. Branham, Bruce S. Hass, Stacey L. Dial, Carrie L. Moland, Weida Tong, Leming Shi, Roger Perkins, Daniel M. Sheehan (2000) “The Estrogen Receptor Relative Binding Affinities of 188 Natural and Xenochemicals: Structural Diversity of Ligandsa.” Toxicological Sciences 54(1): 138-53

 

4) T Wayne Schultz, Glendon D Sinks, Mark T D Cronin (2002) “Structure-activity relationships for gene activation oestrogenicity: evaluation of a diverse set of aromatic chemicals.” ENVIRONMENTAL TOXICOLOGY 17(1): 14-23.

 

5) Havva Afshari, Mitra Nourbakhsh, Niloufar Salehi, Mohammad Mahboubi-Rabbani, Afshin Zarghi, Shokoofe Noori (2020) “STAT3-mediated Apoptotic-enhancing Function of Sclareol Against Breast Cancer Cells and Cell Sensitization to Cyclophosphamide.” Iranian Journal of Pharmaceutical Research 19(1): 398–412.

 

6) Kyung‐Bok Lee, Eun Cho, Young‐Sook Kang (2014) “Changes in 5‐hydroxytryptamine and Cortisol Plasma Levels in Menopausal Women After Inhalation of Clary Sage Oil.” Phytotherapy Research 28(11): 1599-605.

 

7) Geun Hee Seol, Hyun Soo Shim, Pill-Joo Kim, Hea Kyung Moon, Ki Ho Lee, Insop Shim, Suk Hyo Suh, Sun Seek Min (2010) “Antidepressant-like effect of Salvia sclarea is explained by modulation of dopamine activities in rats.” Journal of Ethnopharmacology 130(1): 187-90