ローマンカモミールは、お茶やエッセンシャルオイルの原料になるハーブです。ピーターラビットの絵本にも出てきます。怖い思いをしてお腹の調子が悪くなってしまったピーターのために、お母さんうさぎがカモミールティーを入れるシーンがあります。リラックスさせて消化にもいいからです。
エッセンシャルオイルも気持ちを穏やかにし、心身のバランスをとります。特に繊細で過敏な人に適しています。ストレスケアに用いられます。また、肌が弱い方のスキンケアにも適しています。
Chamaemelumのギリシャ語の語源は、「地面すれすれに低く生える」という意味chamosと、「りんごの香りを思わせる」という意味のmelos、という言葉に由来しています。
カモミールにはさまざまな種類がありますが、どれも古代から薬草として重宝てきました。古代エジプト史上最も偉大なファラオ(王)と称されるラムス2世のミイラは、ローマンカモミールのエッセンシャルオイルで防腐処理がなされていたことがわかっています。
そして、ローマ帝国が興隆した時代、薬草としてのローマンカモミールはヨーロッパのさまざまな地域で使われるようになりました。アングロサクソンの国々では7つの神聖な植物のうちの一つとされています。
エッセンシャルオイルが抽出されるのは八重咲き(ダブルフラワー)のローマンカモミールです。フランスでは開花して間もない7~8月に摘み取りが行われます。摘み取られた花はすぐに蒸留釜に入れられ、非常に弱い圧力で約1時間かけて水蒸気蒸留が行われます。高度な蒸留技術が要求され、収油率はわずか0.05~0.2%です。
市場ではよく、貴重で高価なローマンカモミールChamaemelum nobile と偽って、Ormenis mixta のエッセンシャルオイルが売られていることがあります。また、アズレンが豊富で藍色をしているジャーマンカモミール Matricaria chamomilla とも作用特性が異なります。これらの性質の異なるエッセンシャルオイルが、慣用名でカミルレ、カモマイルと呼ばれてしまっていることがあるので、購入の際には学名を確認する必要があります。
約85%以上がエステル類で構成されており、気持ちを穏やかにし、心身のバランスをとります。皮膚への刺激もありません。特に繊細でデリケートな人に適しています。真正ラベンダーやプチグレンと相性がよく、リラクセーションのためのマッサージオイルや、敏感肌のスキンケアに用いられます。
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